『教育機会確保法の誕生 子どもが安心して学び育つ』

確保法表紙
LINEで送る

今日は、おすすめの書籍をご紹介します。
現在学校に通わないことを選んでいたり、通うことに困難を感じている子どもたちのために、国や当事者たちはこの状況をどうしたいと考えているのか?
その最新情報がわかる書籍がこちらです。
『教育機会確保法の誕生 子どもが安心して学び育つ』東京シューレ出版 (2017.8月発行)
2016年12月に「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が成立し、2017年2月には完全施行となりました。
しかし、その内容や成立の経緯について詳しく理解して把握している人はまだ少数なのではないかと感じます。
誕生したばかりのこの法律が、不登校の子ども本人や保護者だけでなく社会全体に広く認知され、理解を得るためにも、どんな方たちがどれほどの苦労をもってこの法律を成立させたかを知り、また法律の本質をひとりでも多くの市民がしっかり理解するために、きっとこの本が役に立つと思います。
法律は人によっても状況によっても解釈が変化するものだと思いますが、
この本では法律成立に直接関わった当事者だけでなく、衆参院議員、前文科省大臣、大学教授、不登校経験者の高校生、不登校の子を持つ保護者、公立小学校教員、フリースクールスタッフなど、様々な立場のひとがそれぞれにこの法律への解釈や思いを述べています。
また、日本国憲法や教育基本法と、新しく誕生した「教育機会確保法」の関係をどのようにとらえるかについても、様々な角度から意見が述べられています。
読みごたえのある本ではありますが、一冊で法律成立の経緯と解釈がわかる、おすすめの一冊です。
鳥取県立図書館には蔵書がありますので、みんなで勉強しましょう!
(文 佐藤陽子)