教育方針
1. 私たちは、子ども達の自主性・主体性を尊重し、「今やりたい」「今知りたい」に寄り添いサポートします。
・・・子ども達は生きていく上で必要のあることは自分で学んでいく力を持っていると信じ、子ども達の主体的で自由な学びを保障します。
2. 私たちは、問題や相談事、ルール作り等すべて、話し合いを通して解決していきます。
・・・話し合いは、どのような意見も尊重しながら合意形成をはかることを大切にしています。話し合いを通して協調性やコミュニケーションの能力を身につけていきます。
3. 私たちは、新田という村の営みから学び、体験し、時に発展させていく活動をおこないます。
・・・ここでしか体験できないことを大切にし、日本らしいデモクラティックスクールの実現を目指します。
4. 私たちは、関わるみんな(生徒・スタッフ・保護者・地域の方など)が自分らしくいられる場所であるよう努力します。
・・・子ども達だけでなく、この学校に関わるすべての人との信頼関係を結び、居心地の良い場所作りに努めます。
目指している子ども像
・生きたいように生きる力を持った子ども
・自分で考えて解決していく力を持った子ども。思考力のある子ども。
・主体的に学び続ける力を持った子ども。
・情報化社会のなか自分を持っている子ども。
育む学力
「学力」と言った場合、単に「知識量」のことを言うのか、「問題解決能力」のことをいうのか、はたまた「学習意欲をも含んだ概念」とするのかによってその見解は異なります。
新田サドベリースクールが考える「学力」とは「主体的に学び続ける力」だと考えています。周りに流されずにきちんと自分というものを持っていることがこの情報が溢れる社会において大切なことだと考えており、なりたい自分、目指したいものに対して、どのようにしたらその理想像へ到達していけるのかということを、自ら考えて実践していく力です。そのため、予め設定された一方的な万遍ない知識量の伝達は新田サドベリースクールでは行っていません。自分たちで、自分たちに必要な知識・情報・能力を主体的に身につけていく力を育てることが私たちの役目だと考えています。
自由であるために
自分が「自由」であるためには、相手のことを認め、相手の「自由」を認めないと自分の「自由」は訪れない、つまり「自由の相互承認」が必要です。また、「自由」になるための「教養=力能」というものも必要であり、ただワガママであることが自分の「自由」につながるかというと、人間社会においてそれは実際難しいことです。新田サドベリースクールでは「大人の支配」が無い中で集団生活を送るため、より「自由の相互承認」の感度が育まれやすい環境となります。
本当に自分が「自由」であるためには、それなりの力が必要になってきますし、みんなが居心地の良い場所を目指した時に、話し合いというのはとても大切な手段です。そのため、新田サドベリースクールでは子ども達同士やスタッフと子ども達、スタッフ間でもすべての物事を話し合いで決めることを通して、「自由」になる力を育みたいと考えています。
「地域」の繋がりと「想い」の繋がり
現在日本の公教育では住んでいる最寄りの小学校に自動的に進学し、全国どこの学校でも同じような知識を学ぶ場が用意されています。それに加えて、私たちは地域にもっと多様な学びの場(育ちの場)があったら良いと考えています。それは子ども達は多様であり、その子どものニーズに合わせた受け皿がもっと必要であるということを感じているからです。私たちは1人ひとりを尊重し、子どもの主体的な態度を伸ばしていくことを大事にしながら、1日1日を過ごしています。
智頭の中でも新田をフィールドに選んだのは、新田が有する日本特有の里山の環境は子ども達の育ちに大いにプラスになるのではないかと考えたからです。社会の成熟と共に多様化していく価値観と、変化の激しい現代社会において、一度立ち止まり、「子ども達がどのようにありたいか(子ども達にどのようにあって欲しいか)」ということを考えることは有意義なことだと思います。 その地域で、その地域の学校に通い、地域で繋がることはもちろん大事だと思います。そして、それと同じくらい「この様な環境で育ちたい、育ててみたい」という思いで繋がることも大事なことだと思います。その為、新田サドベリースクールでは特に学区など設けず、ここに通う子ども達と共に、私たちの教育への想いに共感してくださる保護者・地域の方々と共に育ち合いたいと考えています。