選挙の話

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平日型のスクールが始まって4年目になります。

「話し合いを通じて民主的にスクールを運営する」ことを大事にしながら日々過ごしています。

「どうしたらスクールが良くなるかな」「何をしたら楽しいかな」そんな事を根幹に据えながら話し合いの場はあるかと感じています。

その一環として、初年度からスタッフを決める選挙というものも行ってきました。

その形は試行錯誤しながら過去3回行ってきました。

今年度も、来年度のスタッフを決める選挙を12月に予定し、それに向けて話し合っている最中に、1人のスタッフから「今一度子どもたち含めてこの選挙について話し合いたい。」という旨の発言がありました。

その発言をきっかけに、「選挙についての話」のグループが立ち上がり、生徒4名(当初8名)スタッフ3名というメンバー構成で平均週に3日(1回だいたい45分間)のペースで話し合いの場が持たれています。

(グループを決める際、「選挙について話し合いたい人が話し合い、今年度の選挙について決める。決まったことは他のメンバーに報告するが、決めたことに関して意見は言わない事にすること(委任してもらう事)。などを条件に「話し合いたい人」は当初生徒8名でした。「一回手を挙げたら途中抜けは無し!」と最初は言っていましたが、「ノリで」「雰囲気で」手を挙げた生徒たちは会を重ねるにつれて「こんなハズじゃなかった」とギャップを感じてきたのか、話し合いの場にいるけれど、身に入っていない(議論に参加しない・出来ない)状況が出てきて、5回目の話し合いが終わったころに、一人の生徒が「正直、この話し合いにもう参加したくない人は手を挙げて」の発言の後、4人の生徒(6歳~9歳)が手を挙げて、メンバーから外れました。)

「そもそも何のための選挙か。」「決まっているスケジュールをこなすだけの選挙じゃなくて、スクールのスタッフになることに興味を持ってもらい、より多様な大人に立候補してもらうことが、スクールを良くしていくことに繋がるんじゃないか」

なんて意見も出たりして、自分たちの目指す理想の選挙に向けて今話し合い、準備を進めている所です。

「どんなスタッフに立候補して欲しいか。」

「そもそもスタッフに求める役割」「勤務時間」「人件費に割ける予算」「選挙の方法」「選挙の予定」などなどメンバーから様々な意見が出てきて、会自体がとても面白いです。

ホントにどんどん子どもたちが成長し、自分たちのスクールの事について「自分ごと」として捉え、大事にし、話し合いを通じてスクールの形を作っていく姿が見られて頼もしいです。

僕自身も会に参加し、意見を発言することもありますが(今回は記録係を一生懸命しています。)、子どもたちの発言に耳を傾け、子どもたちがそのように考え発言するならばそれでも良いなと思えるような内容がほとんどです。

それはきっとお互いに感じている所で、その中でじゃあどうしたら良いかというところを探っているようなところです。

すごく対等に議論出来ているように感じていますし、それは子どもたちも感じているところだと思います。

本当に面白いです。

そうして、共に考え出した結論に従い、行動し、うまくいくかもしれないし、うまくいかないかもしれない。

でも、議論しその場では「これが最善」という選択をし、出てきた結果に関しては再度また考察すれば良いのであって、うまくいったから「○」、うまくいかなかったから「×」ということではないと思います。これだけ話して、考えて、決めて、行動したことだから、どう転んでも次に繋がる。そんな感覚を共有しながら生徒と共にあれて幸せです。

正式なお知らせは諸々決まってからさせてもらう予定です。

これを機に、またより多くの人が新田サドベリースクールを知ってもらい、興味を持ってもらえたらと思います。

素敵な仲間の輪が広がっていきますように。

【文 長谷洋介】