何でも好きなものに没頭し突き進んでいく力ほどパワフルなものはない。
作業を正確に行う、早く処理する、長時間働く、そんなものがどんどんAIに代替されていくと言われている昨今、好きなものに没頭し、他の追随を許さないくらい尖り、その中で価値を創出していくというのはとても尊い行いのように見えてくる。
Kくんは周りのみんながマインクラフトに興じる中、自分でもある程度プレイした後に、もっとマインクラフトには無いモノを作って、それをマインクラフトの中に入れて遊んだら楽しいんじゃないかとmcreatorを使ったMOD作りに数カ月前から没頭し始めた。
英語のソフトを自ら見つけてきて、ほぼ読めない英語を時に「洋ちゃんこれなんて書いてあるの?」と尋ねて来たりしながらインストールし、英語の翻訳ソフトや、英和辞書なんかを駆使しながら自分で理解し作業し続けていた。
1日に2回までしかサドベリーの共用のパソコンを使えない環境の中、その時間をフルに活用しながら、翻訳したり、プログラミングしたりしてオリジナルのブロック(マインクラフトの部品)を製作し続けてきた。
自分で作って出来たものを、周りの友人に使ってみてもらっては、「おー面白い!」とか「すげー!」とか評価され、面白がられながら、自分はもっともっと新しいものにチャレンジし続けている。(今は月のワールドを作っているらしい。)
そんなKくんに昨日はYちゃんが「mcreator教えて!」と教えを請う場面があった。
Yちゃん自身もマインクラフトを熱心にプレーしていて、大学のプログラミング教室などにも通っていたことがある。
隣にKくんに座ってもらいながら、操作を聞くYちゃん。
全て英語だが、スラスラと横で翻訳していくKくん。
そんな時間が終わってからKくんに「スラスラと英語を日本語に直しながらYちゃんに教えていてすごいね。」と声をかけると、「毎日やっているから分かるようになっちゃった。」とKくん。
数カ月前までは、英語もほぼ分からず、プログラミングも手探りでやっていたKくんのこの数カ月の変貌ぶりに舌をまいた。
好きはモノの上手なれ
ホントに没頭して取り組んでいく人にはかなわない。
「きゃー!」とYちゃんの悲鳴。
なんだろうと見ると、Hくんの置きっぱなしにしていた弁当に蟻がたかっていた。
「早く片付けてよ!」と言われ素直にせっせと弁当をしまい、辺りを綺麗に掃除するHくん。
蟻の発生を受けて、1階で動画を観て過ごしていたグループが2階へ移動。
小さな小部屋がちょっとした映画館のような感じになっていた。
こんな秘密基地感のある空間子ども達は好きですよね。
Aちゃんも昨日はいつもの定位置のロフトから、天窓の下の空間に「自分スペース」をこしらえてくつろいでいた。
2階と1階と人数が分散し、いつもより広々とした感じで過ごした。
最近外で食べるのがブームなYくん。
KhちゃんKyちゃんと誘い合って、昨日はブランコでお昼ご飯。
「ヘビが臭くなってる。」と小屋から避難してブランコへ移動。
僕が確認に行ったらそこにヘビはいなく匂いも気にならなかったが、なんとなくブランコで食べようと思ったのだろう。
蟻やヘビや色々と生き物も活発に活動する季節になってきましたね。
安心安全の上に、それぞれの学びが積み重なっていったら良いなと思っています。
自由な学び
子ども達には安心感のもとのびのびと成長していって欲しいなと願っています。
文:スタッフ 長谷洋介