唯ちゃんが「家に使っていない一輪車があるんですが、サドベリーで欲しい人いますか?」との問いかけに、フォートナイトをしていたHくんが素早く「はーい!」と反応する。
パンク修理を待って、一昨日その一輪車がサドベリーにやってきました。
上手に乗りこなすHくん。
他の子も数人挑戦するがなかなか難しい。
「手すりがあったら良いのに。」とAちゃん。
どこにどんな手すりがあったら良いのか考え、材料となる竹を昨日伐りに行きました。
いつも竹をいただいている竹林に行くと、ふぁ~っと鼻につく甘い香り。ガクウツギ(ユキノシタ科アジサイ属)の花が満開でした。
Aちゃんは手慣れたもので、現場につくとすぐに目ぼしい竹に目を付け(直径・樹形・倒しやすさ)ノコギリを入れていきます。
手早く切り倒し、必要な長さに切りロッジに持ち帰りました。
杭を立て、伐ってきた竹を紐で結び付け、簡易ではありますが、自作の手すりを作りました。
午後から気温も上がってきましたが、集中して何度も何度も練習する姿がありました。
他の子もその様子を見て何人か集まってきて、一緒に練習したり、一輪車に乗れる唯ちゃんにコツを聞いたりして練習していました。
難しいけれど「乗れるようになりたい。」という想いが上達を助けていくのでしょう。
自分の身体を動かしながら、熟達者にアドバイスを受けながら、友人と教え合いながら、励まし合いながら、数時間でどんどん上達していく姿が見られました。(理想的な学びの形だと僕は思います。)
また新しいアクティビティが加わりました。
昨日は10時30分~定例の会計作業
11時~12時が薪になる木を西村山に伐倒に行く作業が予定されていました。
会計作業が終わるのを待って、数人の生徒が西村山へ薪になる木を伐倒に行きました。
すぐ近くにある西村山。
さえちゃん(山主さん)から「形の悪い木ならどうぞ~」と伐倒の許可をいただき、根曲りしていたり、枯れているヒノキを伐らせてもらいました。
遠くの安全なところで木を倒すところを見学する生徒たち。
無事に2本倒した後は適当な長さに切って軽トラックに運び込んでいきます。
(ちょっと行ったらこんな山時間を過ごせるのは贅沢のような気がします。)
伐ったばかりの木は見た目と比べてずっしりと重たいものです。
3~4人がかりでわっせわっせと力を合わせて運びました。
切り口からはヒノキの良い香りがしてきます。
みんなで力を合わせて積み込んだ後は、ロッジまで運びます。
と、その前に10分ほど山で遊んだり、Yちゃんが自宅から移植したホウノキと栗の木を観察したりしました。
予定通り小一時間でロッジに帰宅。
ロッジに降ろして、玉伐りして、今日からまた薪割りでしょうか?
「冬用の薪を準備するのもなかなか大変な作業だ」という経験を一緒に出来たように思います。
午後から三輪車の練習するチームがあったり、掃除の前の時間にはYくんが「おにごっこしよー!」と周りに呼びかけて恒例の氷オニをして遊んだり。
昨日はそんな1日でした。
香りは記憶と結びつきやすいと言われたりもしますが、山の香りに触れた時にふと子ども時代を思い出すときが来るでしょうか。
思い出したときにその記憶が良い思い出となっていてくれたらなと願っています。
文:スタッフ 長谷洋介