メディア(ゲーム等)について

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メディア(ゲーム等)とどう付き合っていくのが幸せか?

この問いは、社会がまだ明確な答えを見つけれていない難しい問いではないでしょうか。1930年頃にテレビが家庭に普及してから、100年程の短期間でデジタルデバイスが革命的に変化して。今なお変化し続けていることが、この問いを難しくしている大きな原因だと思います。

新田サドベリースクールでも、この問いについて皆で沢山議論してきました。

【①メディア禁止時代から解禁へ(2015年頃)】
新田サドベリースクールは、メディアの持ち込み禁止で2014年にスタートしました。すると『自由な学校なのになんで?!ゲーム出来ないなんて面白くないから、もう来ない。』とサドベリーに登校拒否する子が現れました。その出来事が、スクール開校目的である民主的な対話に基づく場づくりについて、改めて問い直す切っ掛けとなり。話し合いの末に、メディア解禁になりました(2015年頃)。

【②ノーメディアDAY採用(2018年頃)】
メディア使い放題は、メディアが大好きな子達は楽しく過ごせるのですが。メディアがあまり好きではない子には、色々不都合がありました。例えば、鬼ごっこ等の大人数での遊びがしたくて友達を誘っても、ゲームに夢中の彼らはすぐにはゲームをやめてもらえないので、なかなか好きな集団遊びが出来ませんでした。そんな困り感を抱えた子が、ノーメディアの必要性を辛抱強く訴え続けたことが切っ掛けとなり、試験的にノーメディアDAY(メディアが使えない)を作ってみました(2018年頃)。

【③ノーメディアDAY拡大(現在)】
ノーメディアDAYが出来たこともあり、メディアが苦手な子もスクールに参加しやすくなりました。僕の娘は、スクールに通い始めた事はメディアが苦手だったので、ノーメディアDAYの日だけスクールを利用していました。反対に、メディアが出来ないからメディアDAYだけ来る子もいました。メディアDAYとノーメディアDAYの両方あるので、子ども達が体感的に違いを理解して、より主体的・客観的にメディアとの関係性を考察する切っ掛けになっているように思います。ノーメディアDAYが定着して数年たってから、ノーメディアDAYを半日増やす提案がありました。メディアDAYとノーメディアDAYの両方の良く理解していたためか、大きな反対がなくすんなりノーメディアDAYが拡充されました。

メディアとの幸せな関係については、人それぞれなので。スクールでルールメイキングするのは結構難しいテーマです。メディアは無駄で依存性が高いからという理由で、大人が一方的に禁止にするのは簡単です。しかし、子ども達と一緒に問い続けることから生まれる学びがあるということも、忘れないでおきたいですね。

スタッフ 澁谷
写真:メディアとの付き合い方を現在も試行錯誤中の娘

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