3時だよ全員集合!

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最近の新田サドベリースクール色々凄いことがありますが、「掃除」が凄いんです!

「もっと綺麗に掃除出来んかな?」「どうしたらみんなできちんと掃除出来るんかな?」

去年から掃除について考えていたCちゃん。

去年の終わりに「掃除の時間はみんなで掃除をしよう!」「掃除場所は人数分作って、1日ごとに掃除場所が変わるシステムにしよう!」と新サ会(スクールミーティング)で提案。

そのシステムが承認されて、年明けからCスタイルで掃除がスタートしています。

始まってみると「ほうきが足りなーい」「もっとちりとりがほしい!」などの声が、必要な掃除用具もすぐに買い足し(ずっと懸案事項だった掃除機も、新しい掃除機をついに買う事になりました!)今では快適掃除ライフです。

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みんなが3時になると一斉にその日の自分の掃除場所のチェックをし、必要な掃除用具を手にテキパキとスクールの掃除に取り掛かります。みんなが掃除をするので、前回までの様に(2班に分かれて、掃除をするグループとそうでないグループがあった。掃除当番でないグループも自分の荷物を片づけたりするという風になっていたが、掃除に対する温度差がどうしてもあった。)足並みが揃わずに、「ちょっと掃除の邪魔だよ。」とか「ちょっと自分の荷物片づけてよね。」とかいう声掛けも無くなった。

いつも「ちゃんと掃除してよ!」と指摘されていたような生徒もイキイキと掃除をしている。

なんだか素敵で気持ちの良い時間なのである。

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緑と黄色の表にそれぞれの掃除場所が記載されており、掃除が終わった人はその横の個表にサインをするシステム。

掃除のことについてはこのブログでも折に触れて色々と発信させてもらってきたが、ホントに紆余曲折を経て、どんどん進化している。

そこに掃除に主体的に関わる個人の存在というのも大きな要素の1つかもしれないし、在籍しているメンバーの顔触れも要素の1つかもしれない。

でも、大人のスタッフが大きな声で「おーい!掃除の時間だよ!活動やめて掃除しよ!」、「借りている施設なのだからしっかり綺麗に掃除しよ!」といったような声掛けは皆無なのである。

逆にあまりあってはならないことだが、生徒の方から「洋ちゃん、掃除の時間だよ。」とたしなめられることもあるくらいだ。

これは新田サドベリーの1部分。掃除の部分だけを切り取った描写であるが、生徒の主体性を大事にするというのは本当に大切な事だと痛感する。

ここに今通っている15名の児童生徒は、ホントに色々な事由で現在学校に通わずに新田サドベリースクールに通っている。

多くの大人たちは「学校に通わなくて大丈夫か?基礎学力は大丈夫か?学校に通わずに社会で自立して生活していけるのか?」と心配する。

もちろんその児童生徒のことを心配してのことで、優しさからくる心配であることがほとんどだと思う。

そんな心配の声はもちろん子ども自身にも言葉として、雰囲気として届いている。

そんな言葉や雰囲気を察して大なり小なり将来の不安を感じながらも現状学校に通っていない。(通えていない。)クラスでのいじめがあったり、教師や学校に対する漠然とした不安感、学校での人間関係などその子によって色々な背景を抱えている事が多い。

安易に今が楽しければそれで良い!と短絡的に選択しているわけでは無く、今学校に通っていない事実を自分でも引き受けながら新田サドベリースクールに通うという選択をしている。

たまに誤解する人がいるが、親の教育的な思想・信条で子どもの意志に関わらず新田サドベリースクールに子どもを通わせるといった事例は皆無だ。

新田サドベリースクールに入学前に児童生徒の置かれている状況のヒアリングをしたり、なぜこのスクールにアクセスしてきたのかのヒアリングをし、このスクールがどういうスクールなのかも説明する。

そこの理解に齟齬がないように、見学1日以上、体験5日以上という期間も設定している。

それらの時間を経た上で、生徒含め家庭で話をしてもらい意志決定して頂いている。

約束された幸せな未来は、公立の学校に通っていても、新田サドベリースクールに通っていてもあるわけではなく、児童生徒は主体的に自分の人生を考えて選択していくことになる。

そういった意味では、普段から主体的に物事を考えて過ごすこの環境は、自分の人生を自分を主人公として生きていこうと考えた時に、良い訓練にはなっているのかもしれない。

平日型を開校して5年目になる。

今年は高校受験を控えている生徒もいれば、私立中学への受験を控えている生徒もいる。

自分の人生の進路に悩んでいる子もいれば、ただただ一生懸命自分の好きな事に没頭している子もいる。

大事なのは繰り返しになるが、その子がその子の人生を主体的に捉え、考え、行動していくことで、周りの大人は絶妙な距離感でその子を見守り、必要に応じて過不足なく応援していくことだと思う。

必要に迫られたときに発揮する集中力は凄く、物事の吸収力は抜群だ。このことに関しては頷く人も多いのではないだろうか。イヤイヤするよりもイキイキと取り組む方が吸収力は高い。

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年末年始

日本のクリスマスとお正月を挟み、何人かの生徒たちはその期間にゲットした新しいギアを手に登校してきている。

サンタさんにもらったおもちゃ、お年玉で買った携帯やタブレット。

1月14日から再スタートをきった新田サドベリースクールは12月よりも活気があるように感じている。

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相変わらず雪の積もらない新田。

午後1時30分

「外に遊びに行こう!」とKくん。

それに呼応するように男子が外に飛び出す。

「身体がぁ。外に出ないとヤバい!」と外へ飛び出すTくん。

最近はよく男子が外で走り回っています。

ふらっと前を通った時に、「日本の安全保障」について会話していました。

何気ない、こんな日常会話の時間が意外と大人になってから記憶に残っているものなのかもしれません。

文: スタッフ 長谷洋介