「ノーメディアの日は暇だなぁ。ノーメディアの日を無しにしたい。」とYくん。
(新田サドベリースクールは昨年度の途中から週に1日木曜日をノーメディアデーとして定めて活動しています。)
「えー嫌だー!絶対ノーメディアデーあった方が良い!」とKyちゃん。
ふと2人がノーメディアデーについて語っているところに居合わせました。
週に1日ノーメディアデーとして過ごすようになって数カ月が経過していますが、生徒1人ひとりにおいて色々な意見がありそうです。
今のところノーメディアデーを気に入っている生徒が多く、この日を大事にしている感じがあります。
自分たちで自分たちの時間の過ごし方を決められるというところに「自由」を大きく感じるのだと思います。
「自由」も大事なキーワードですね。
ここでスタッフをしていると公私において、学校に通えていない(通っていない)、学校に行き渋っている子どもとよく出会います。
学校に行き渋るある一人の男の子(7歳)が「自分の好きなように時間を過ごしたい。」と僕に伝えてきた言葉が今でも心に響いています。
7歳だろうが37歳だろうが、何歳だろうが、「自分の好きなように時間を過ごしたい」という欲求はあるよなーって感じました。「自由」であることって大事です。
とても理不尽に感じる事、とても拘束力の強い空間、そんな事ってたくさんありますが、そこに自分の意志がしっかりあればそういった環境とも折り合いがついていきますが、そうでないと苦しくなってしまうのだと思います。
(僕も青年海外協力隊の派遣前訓練で電波の通じないような山の中で2か月くらい拘束されて朝から晩まで訓練という時間を過ごしましたが、そこに自分の意志があったから楽しく過ごせましたが、自分の意志が無い状態であの拘束があったら結構しんどいだろうなと思います。)
昨日は少し肌寒い一日でしたが、外で時間を過ごす子がたくさんでした。
自分たちでコースを設定しかけっこをするグループがありました。
観ていると、コースやルールなども自分たちで設定し、自分たちよりも小さい子が一緒に加わるときは「ズルしてもいいよ!」とショートカットを促す姿があったり。
どうしたらこのメンバーで楽しく遊べるかな(競争できるかな)と考えながら、工夫しながら遊ぶ姿がありました。
フリスビーを使って的を当てていくという遊びをしている子たちがいたり、
室内でネイルをしてもらっている子がいたり、
ブランコで遊ぶ子がいたり。
室内でアグリコラというボードゲームを取り出してきてプレーしているグループがあったり。
アグリコラは割と文字をたくさん読み、戦略性の多いゲームですが、観ていると既存のルールとは違う自分たちルールで遊んでいました。午前中はそのようにしていて遊んでいたのですが、昼頃そのグループの1人が僕のところへやってきて「しっかりしたルールで遊びたいから、一緒にやって。」とお願いしにきました。
午後からはそのグループと一緒にアグリコラをプレーしました。
知っている人もいるかもしれませんが、アグリコラとは(夫婦)二人からスタートし、色々な職業(スキル)を駆使しながら働きに出かけ自分たちの生活や農場をデザインしていくゲームで、とても考えることがたくさんあって、なかなか思う様な理想の生活になっていかない(その日食べていくのが精一杯)ゲームで、そんなのを友達とお喋りしながら進めていくのがとても面白いゲームです。
友達と相談しながら、時に邪魔したりしながら。
きちんとやろうと思ったら、割とまとまった時間とエネルギーがいるゲームですが、2時間ほどグループでやりこみました。
漢字など難しいときは漢字を読める子が助けたりしながら。
少々難しいと感じるようなゲームだったかもしれませんが、最後まで楽しくプレー出来ました。KhちゃんとAちゃんチームがダントツの1番で、TgくんYちゃんと僕は熾烈な2位争いでした。
僕もホントに思うように人生を切り開けず最後の最後までその日食べていくのに苦労するような人生でした。
ピアノも最近よく使われており、ピアノの優しい音色がロッジからもれてきます。
昨日は定例の新サ会の日でしたが、話したい議題が1つも上がっていなかったので、会は開催されませんでした。
日課のようになっている氷オニも午後2時半から(アグリコラが終わってから)大人数で行われました。ちょっとずつ参加メンバーの数が増えて来ているように思います。
文:スタッフ 長谷洋介