台風が近づいてきましたね。
ホントに久しぶりの雨が降りました。
前日「明日も川へ遊びに行こう!」って言っていた生徒たちも、「今日は朝出るときに曇ってたから。」なんて言って水着は持参しておらず、暑かったけれど川遊びはありませんでした。
それでも午後雨が降るとサーっと涼しくなったり、爽やかな風が建物を通り抜けていました。
ロープをくくっている大きな栗の木の幹にこれまた大きなキノコが生えていました。
それはそれは存在感のあるキノコ。
僕も9月1日に学校が再開した日に気付いて「うわ!すごい存在感だな。」と思いつつも、サルノコシカケかな(大きなこの手のキノコはサルノコシカケくらいしか結びつかず・・・)と軽く思ったところでスルーしていました。
子ども達も早速見つけて「すごい!」「すごい!」と言っては何人かの子ども達も僕のところに報告に。僕は僕で「すごいよねー。サルノコシカケってキノコだと思うよ。」なんて言っていたり。
昨日もYちゃんと唯ちゃんが外で過ごしているときにこのキノコを発見。Yちゃんと唯ちゃんでアプリを使ってキノコの名前を検索。
すると「アイカワタケ」と出てきたようで、そんな話を聞かせてくれる。
アイカワタケについて調べていくと、「生で食べると中毒を起こすが、火を通すと美味。」と書いてあるではないですか。
俄然周りにいた子ども達(僕も)も興味が湧いて、「アイカワタケ」についての検索がスタート。
「特徴」「類似のキノコで毒キノコはないか」「調理方法」などなど
僕も一緒に検索して、ほぼ「アイカワタケ」で間違いない!という確信に変わり、自然と「食べてみたい!」という欲求が生まれてきました。
周りにいる子ども達は、「キノコ博士(キノコに詳しい人)が大丈夫って言ったら安心だけど、そうでなかったら不安。(←まったくその通りで、キノコに関してはホントにそのスタンスがまず大事だと思う。)」「誰かが食べて大丈夫だったら食べてみたい。」「そもそもキノコそんなに好きじゃないから食べない。」
なんて話で盛り上がりました。
未知のものに遭遇し、そしてそれに対して強烈に魅かれたときに、自分の中に生まれてくる感情と、そこから出てくる行動にはとてもエネルギーを感じるものです。
時間が経って大きくなったものは白くなっていき、食べても美味しくない。との記述も。
色々な発生段階のものがあって、どれくらい成長してしまったら美味しくないんだろう?なんて話もしながら。
知り合いのキノコ博士に聞いたりしながら、「アイカワタケ」で間違いないと確信したメンバー。
多分一番食べたがっていた僕(それを面白がって見守る子ども達)
「とりあえず洋ちゃんが食べてみて明日まで大丈夫そうだったら明日食べてみようかな。」
なんていう子どもも。
台所に運び込み実食。
若くて柔らかそうなところを選んで
この前のお泊りで使わなくて冷蔵庫に残っていた賞味期限切れのベーコンと合わせながら
「これで中毒になったら、キノコにあたったのか賞味期限切れのベーコンにあたったのか分からないね。」と笑いながら、塩をふって試食(僕だけ)。
周りにたくさんの子ども達が注目する中で、苦手の食レポ。
記述にあった通り、若いものは大変美味。
ただ、ちょっと成長するだけでビックリするくらい味が落ちました。
「大丈夫だよ。」と与えられたものだけを吸収していくよりも、時には、「大丈夫かな」とドキドキする様なボーダーラインを攻めてみる。
そういったチャレンジをたくさんしていくようなマインドをみんなで育てていけたら良いなと思います。
「高いところからジャンプしてみる。」
「面白そうと思ったゲームに取り組んでみる。」
「川魚を手づかみして捕まえてみる。」
「木に登ってみる。」
・・・・
小さなチャレンジから大きなチャレンジまで
その子その子にあった、その子その子のタイミングでの挑戦。
昨日のディスプレイ設置
WiiUやスイッチを繋いでみんなで遊んでみたり
暑い中外で元気に鬼ごっこしてみたり
(暑いので15分1本勝負が終わる度にお水休憩が入ります。)
朝の静かな時間に漢字や算数する姿があったり
KくんはMcreatorを引き続き熱心に取り組んでいます。
昨日は作業している途中でエラーが出てしまい、そのエラーの原因や解決方法などを英文を翻訳しながら探っていました。頭から湯気が出るほど一生懸命取り組んでいましたが、「よく分からない~」と煮詰まってみたり。
「ちょっと休憩して時間をあけてみたら。」と声をかけると、「そうしてみる。」と違う事に取り組むも、「エラーのことが上手く頭から離れないよぉ。」と頭の中はそのことでいっぱいの様子。
没頭とはこういうことなんだろうなと思います。
何をしていても、いつもどこかでその事について考え続けている。
興味の範疇は人それぞれで、その楽しさ(例えば僕にとってのキノコ、KくんにとってのMcreator、Yちゃんにとってのあつ森、Sちゃんにとってのジャニーズ、Hくんにとってのフォートナイト・・・・などなど)は他の人にはあまり理解されないこともあるかもしれないけれど、でもそれはそれとして、相手の事を尊重する姿勢がここにはあるんだろうなと思います。
それはやっぱり、誰かと趣味や楽しみを共有できることほど幸せな事はあまりないかもしれないけれど、自分を自分として認めてもらえるだけで(自分の好きなものをそれはそれで良しと認めてもらえるだけで)気持ち良かったりするのかもしれません。
今日は定例の新サ会があります。体育館に行く子もいるかな。14時からはオランダのサドベリーに通う男の子とオンラインで繋がる予定です(7時間の時差。新しい試み)。
もっともっと自分の感性を信じながら挑戦多き日々を過ごしていきたいものです。
文:スタッフ 長谷洋介