ルールって、なんのためにあるの?

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最近、新田サドベリースクールでは「ルール違反をした時の流れ」を見直しています。

新田サドベリースクールは、「自由」をとても大切にする学校です。

そこに存在するすべてのメンバーは、年齢や立場に関係なく安全に過ごし、自分の好きな時に好きなことに取り組む(あるいは取り組まない)自由が認められています。

しかし、だからといってすべての人が好き勝手に過ごしていたら、そこは争いやもめごとの絶えない場所になってしまいます。

ですから、メンバー同士が合意してルールを作ることで、自分たちの安全と自由を守っていこう、ということになるのです。

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新田サドベリースクールに通う生徒たちは、このようにして「民主主義」の本質を学んでゆきます。

法やルールというものは、本来誰かを罰するためにあるのではありません。

法やルールというものは、自分たちの安全と自由を守るためのものなのです。

でも、その法やルールを作るのは、人間です。

人間は、間違うこともあるのです。

だとすれば、人間が作った法やルールは絶対に正しいとは言えません。

あの時作った法律やルールは、まずかったな、と思ったならば、やはり自分たちで変えてゆかなければなりません。

この、

自分たちでルールを作ることができ、
かつ、自分たちでそのルールを変えることができる

というところが、民主主義のとても大切な基本です。

「ルール違反をした時の流れを見直す」ミーティングでは、
新田サドベリースクールのメンバーからも様々な意見が出されました。

「(裁判官に当たる)相談員は、10歳以上の方がいいんじゃない?」

「いや、僕は7歳だけど、僕も相談員をやってみたい!」

「そもそも、年齢で区切るのってどうなの?」

「例えば大人だからって、みんながちゃんとしてる人なわけじゃないよね。」

「じゃあ、相談員にふさわしい人を最初に選ぶのは?」

「それよりも、くじ引きでみんなにチャンスがあるほうがいいよ。

など、その場にいた10名ほどの生徒はみんな真剣にこの議論に参加していたように思います。

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紀元前から繋がる長い長い歴史を経て磨かれてきた欧米の民主主義と違い、日本に「民主主義」という概念が導入されたのは第二次世界大戦が終わってからのこと。

私たち日本人が深く「民主主義」を理解し実践するためには、今後も様々な学びの機会が必要かもしれません。

中学生や高校生が民主主義について簡単に概要をつかめるような素材はないかしら。。。と探していたら、東京都教育委員会のホームページにこのようなものが記載されていました。

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特に、一番最後のページの一番下に記載されている参考文献リストには、大学生から大人もぜひ読んでおきたい書籍がたくさん記載されています。

よろしければ、ご覧ください!

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/content/files/democracy_education/leaflet.pdf

スタッフ:佐藤陽子(さとちゃん)