先週の金曜日、生徒7名とスキー&スノボに行きました。
10歳の生徒(Sちゃん)は、2年前に初めてスキーに来た時には、板をつけてうまく歩くことができず、「もう、いやだ‼︎」と早々とロッジに入ってしまいました。結局その日は再びスキーを履くことはなく、翌年のスキー遠足にも参加しませんでした。
ところが2年が過ぎた今年、「今年はスキーする。」と、参加を申し出てきました。
私は2年前の光景が目に焼き付いているので、いやらしくも「ほんとに大丈夫?今度は泣いたりしたら、嫌だからね。」と念を押しましたが、「大丈夫、行く。」と、強い意志を持っているようでした。
そして迎えた2年ぶりのゲレンデ。まず、ブーツを履いて板をつけて、歩くところからのスタートです。2年前同様、やはりうまく歩けません。板が重くて、少し動くとすぐに転んでしまい、起き上がるのも一苦労です。でも今年の彼女は、2年前とは違いました。何度転んでも諦めず、決して泣き言を言わず、午前中いっぱいかかって歩けるようになると、「リフトに乗る。」と言いました。初めてのリフト。乗るのも降りるのも大変ですが、勇気を出してチャレンジしました。
2年前と違ったのは、彼女1人ではありませんでした。2年前には自分のことだけで精一杯だった他の生徒たちが、今回は男女年齢問わずに一日中Sちゃんに交代で付き添い、心から応援する姿がありました。
1日を終える頃には、ボーゲンで何度も何度もひとりでゲレンデを滑り降りてくるSちゃんの姿がありました。
「あー!楽しい!帰りたくないよう。何でこの間は、つまらないと思ったんだろう⁇」
その日一日の中で、Sちゃんの口から何度この言葉を聞いたことでしょう。
そのSちゃんは、2年前からサドベリースクールで週に3時間英語のレッスンも受けています。2年間の間には「もう、英語やめる!」と口にすることが何度かありました。しかしそんな気持ちを乗り越えて今、今月中に児童英検を受けたいとの意欲を持っています。
誰に、いつ、どんなやる気のスイッチが入るのかわかりません。
でもいったんスイッチが入って…面倒でもやる。辛くてもやる。悔しくてもやる。そんな風に自ら進んでチャレンジし、「頑張ることを決めたら、できた!」という喜びを感じることのできた生徒たちは、一様に自己肯定感を高めていっているように見えます。
誰かが決めた目標に到達するのではなく、自分で決めてチャレンジする。
サドベリースクールではどの生徒の日常も、チャレンジにあふれています。