ニワトリ飼いたい

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夏休みあけてすぐにスクールで飼っていたニワトリが不注意から夜のうちに脱走、探すもそのまま見つからないという状況でした。

ニワトリを可愛がって飼育していたチーム、特にリーダー的存在(言い出しっぺ)のHちゃんがどうするかなと見ていたら、「やっぱりもう一度飼いたい」ということで、ミーティングに提案していました。

今度は親鳥2羽、ヒヨコを28羽というような規模を大きくしての提案でした。

でも、ミーティングで「多くない?小屋が小さいのにかわいそうじゃない?」

という質問に「小屋は大きいのを作る。運動場もつくる。」と応えるHちゃん。

しかし、「誰が?いつ?どうやって?」という質問に具体的な答えが返ってきません。

そのまま、その案件は保留状態になっていました。

そんな折に偶然、僕のところに「ニワトリ飼わないか?ちゃぼ、軍鶏、烏骨鶏、ホロホロ鳥を飼っている人から連絡があって代わりに飼ってくれる人を探している。」と友人から連絡がありました。

その話をHちゃんにすると、ちゃぼや烏骨鶏、軍鶏、ホロホロ鳥がどんなニワトリなのか調べだし、他の飼育に興味を持っている友人とも相談しながら結果「ちゃぼをオスとメスで2羽飼いたい」という話になりました。

そのニワトリを仲介してくれている僕の友人と(僕とHちゃんが)連絡をとりながらニワトリを引き取りにいく日程を調整し、ミーティングにかけました。

「ちゃぼ2羽飼うのはいいよ。」と承認が取れ、月曜日に取りに行くことになりました。

Hちゃんの他に飼育に興味を持っている生徒3人も一緒に同行することになりました。

そのニワトリを譲ってくれる人とは面識がなく、仲介してくれる友人と途中で落ちあい、一緒にその人の家まで行きました。

11時の約束で高速道路が工事中という事もあって数分遅れてしまいましたが、その人の家に11時15分頃到着しました。

そのニワトリを(100羽ほど)飼っているお父さんは不在で、携帯で連絡してしばらく待つこと10分くらいでしょうか、そのお父さんが軽トラにイノシシを積んで帰ってきました。

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予期せぬ登場に「え?」「え?」となりながらも、その強烈なインパクトに遠巻きながら見入る生徒の姿がありました。

「ちょっと待っとれ、今腹だけ出しちゃうけぇ」

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時間にして10分くらいでしょうか。

腹を出し終わって、「このイノシシ持っていねぇ!(このイノシシ持って帰れ!)」と呼び掛けるお父さん。

僕たちは乗用車で来たので、イノシシを持って帰ることは叶いませんでした。(僕は内心とても心ひかれましたが。)

僕の友人がこの後イノシシ(100キロ級)を軽トラに載せて帰っていました。

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そんなこんなな、予想外の展開でしたが、一連のイノシシの件が落ち着いたら、早速「じゃあニワトリ持って帰りんせぇ!ニワトリ入れる入れ物持ってこっち来い!」と飼育場に誘導するお父さん。

 

DSC_0607ハウスの中でゲージに入れて飼っており、飼育方法はサドベリーで飼っているものと異なり、そこに充満する匂いなどに戸惑う生徒たち。それでも違いを感じながら、次々と網で捕獲されて箱に入れられていくニワトリたちを眺めながら、自分たちは「このヒヨコ可愛い」「この子たちサドベリーに連れて帰って飼いたい。」

という風に観察しながら気持ちがシフトしていきました。

ミーティングではちゃぼのメス1羽オス1羽としか承認がとれていなかったので、メス1羽オス1羽の他にそのメスがお世話していた6羽のヒヨコはサドベリーに連れて帰ってからみんなに相談するということになりました。

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一通り、ニワトリを捕獲した後に、少しお父さんとお話する時間もありました。

お父さんの方で「どこから来ただ?」「わしなんぼに見える?」など生徒に尋ねる場面もあり、元気なお父さんでしたが、歳が83と聞いてみんな驚いていました。

お年寄りの漁師さんで方言が強かったので、生徒のCちゃんは帰りの道中で「言っていることがほとんど分からなかった。」と言っていました。

短時間の交流でしたが、ニワトリも沢山の種類をたくさん飼っていたり、猟をしていたり、ミツバチを飼っていたり、猟犬を飼っていたり、金魚を飼っていたり、色々な事を元気にされているお父さんだなと感じました。

12時ごろにスクールに帰るとミーティングで伝えていたのに、お父さんの家を出発したのが12時30分でした。

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スクールに到着したのが2時前でしたが、スクールについてすぐに、ちゃぼたちは小屋に入れられて、生徒たちに可愛がられていました。

一度春に飼ってみて色々思うところがあったようです。

エサの事、防寒のこと、など話し合ったり、本を借りてきて読み合っていたり、飼育日誌のようなものをつける姿が見られます。

ニワトリをもらいに行った件についてもう少し書きたいことがあるので次の記事で。

文: スタッフ 長谷洋介