自分(たち)の足で立つ。自分(たち)の足で歩く。
そんな風になったらあとは何の心配もいらない。
歩いていく先で時に壁にぶつかり立ち止まることもあるでしょう。壁を乗り越えようとするかもしれないし、違う道がないかどうか探すかもしれない。
でも、自分の足で歩くことを覚えたら、あとは自分で自分の行きたいところへ歩いていくだけ。
スクールで過ごしていると、ホントに素晴らしい瞬間に立ち会える。
上記の様に、生徒たちが自分で考えて自分で何かしていこうと挑戦・探求していく姿。
それが個人のときや2,3人のときは日常的に見られる光景ではあるが、スクールとして、チームとして課題に向き合い乗り越えて行こうとする姿勢には鳥肌が立ち、そして涙が出そうになる。
新サ会(スクールミーティング)は以前にも書いたが、参加は任意です。昨日は定例の新サ会がありました。
議題は3つ。
3つとも生徒が提案者。
・「5月から正メンバーになって登校したいです。」(Tちゃん)
・「予算の見直しをしたいです。」(Kkくん)
・「活動費の一部を個人のものとして持ち、活動費を使いやすくしたいです。」(Tjくん)
というもの。
会が始まる1時には、体調不良のTgくんと準メンバーのHくんを除く全てのメンバーが参加。
3つの提案に対して参加し、提案に耳を傾け、質問を投げかけ、意見を交換し、場の結論を導き出す。
(写真は会の合間に撮ったので、なんかダラっとした感じかもしれませんが、会議中のみんなの集中は凄かったです。)
僕は司会を頼まれ、議事を進行する役割を担ったが、生徒たちがほんとに自分たちで、自分たちの言葉で意見を交換しあっていました。
5月からTちゃんが正メンバーとして仲間入りしたいですとの提案はみんながTちゃんの言葉に耳を傾け、もちろん満場一致で「いいでーす!」「ようこそ!」「やったー!」「よろしく!」などの声があがり、拍手も起きました。
Kkくんの予算の見直しについては、総会で承認をとった後ですが、Kkくんに想いがあるみたいで、「再度ちょっと見直したい」「予算は正メンバー15人の計算で予算を立てているけれど、今はそれより少し少なくて、それで本当に大丈夫か考えたい。コロナのこともあるし、ちょっと見直したい。」というもの。
「誰がどういう風に見直して、見直した後にはどうする?」という質問に対して、
Tjくんが「見直したいと思う人が1回集まって見直してみて、具体的に見直した案をまた再度新サ会で提案してみたらどうだろうか?」と意見。
Kkくんも「自分は一応、支出のところで削減案を考えていて、一緒に考えたい人がいたら一緒に考えたいと思っている。」と発言。
その意見に対して、Tjくんが「一緒に考える。」と手を挙げ、結論としては2人で見直してみて、その案に対して再度新サ会で提案するとなりました。
総会議案で予算案は7家庭中6家庭の承認がありましたが、1家庭の「その予算案で大丈夫なの?」という不承認の意見に対して再度ちょっと考えてみようかという気になったのだと思います。
Tjくんの「活動費の一部を個人として持ち、活動費を使いやすくしたい。」という提案ですが、Yちゃん、Aちゃんなどから「もうちょっと詳しく聞きたい。よく分からない。」という質問に対して一生懸命説明するTjくん。
みんなで彼の想いを聞くうちにどうも「全体で24万円計上している活動費のうちから、たとえば1人1万円ずつ持ち、何か個人的に、もしくは複数で、活動を行う際にその個人の活動費を使って活動するという選択肢があれば、全体の承認が取りやすくなると思う。」という事の様で、みんなも「そういうことか。」と納得した感じ。
今まで何か活動したいと思っても、新サ会で承認を得なくてはいけないというところにハードルを感じていたみたいで、そのハードルをどうしたら小さく出来るかなという工夫が見られました。
そこに居合わせた全員が「なるほど」と頷き、その提案に対して「良いと思う。」と満場一致で承認という事になりました。
「金額はどうしようか?」という話になり、Kkくんが「5000円はどうだろうか?」となり、Yくんも「僕も5000円くらいが良いと思う。1万円はちょっと多いと思うから。」と発言。その2人の発言にみんなも「5000円が良いと思う。」と同意。満場一致で5000円の活動費を個人的に持つという事で決定しました。
その管理は会計係が表を作って管理していくことになりました。
何が正解か分からないけれど、現状抱えている課題に対してどう対処していくか。
「課題解決能力」とよく言われたりもしますが、自分で考えて実践する。実践した結果、そのフィードバックからじゃあもっとこうしたら良いかもとより適切な解が見つかるかもしれない。大事なのは自分の足で歩き続けていくことだと思います。
全体でその課題を共有し、実践することによって相乗効果も期待できます。
この相乗効果に対してもとても期待するところです。
Yくんも「その5000円を使うのも今まで通り新サ会にかけないとだよね?」と質問し、Kkくんが「500円を超えるものは新サ会って決まっているよ。500円未満だったら朝の会の承認で大丈夫。」とルールを確認。
Yくんの意欲と主体性も垣間見える会でした。
本当に今良い感じです。
コロナが無かったらなぁって思ったりしますが、このコロナの事もみんなで前向きに捉えて進んで行くことが出来たら良いなと思います。
今日が休み前の最後の1日になります。
昨日も相変わらず、外で氷オニをして楽しみました。Kkくんがオニをかって出てくれて、とても盛り上がりました。
Hくんが遊びの中心になって、建物内でかくれんぼをして楽しむ姿がありました。帰り際には「また明日もかくれんぼしようね。」と言い合う言葉も聞こえてきました。
2階にもロッカーが欲しいと、数名の生徒と一緒に作りました。(材料費5000円で出来ました。)
ビスを打ちたいと言って打ったり、それを観察したり。
出来ることは自分たちで。
荷物をたくさん置いておきたい生徒は1階に1つ、2階に1つロッカーを持って自分の荷物を管理します。
今日が休み前最後の1日。みんなで良い日にしたいです。そして休み中も良い日になったら良いなと願っています。
文:スタッフ 長谷洋介
参加が少ない事が多く、その事に関して視察・見学に来た大人や時に保護者が少し「がっかり」するような反応をされることがある。
もちろん活発にみんなが議論をして何かに取り組む姿は美しいと思う。