みなさん、初めまして。サポーターのさえちゃんです。
サドベリーのブログを書くのは久しぶりですが、久しぶりのサポートに入って心が動いたので、いつもの洋ちゃんに代わってレポートします。
最初に驚いたのが9:30の『朝の会』。私が知っている風景はスタッフが『朝の会の時間です~』と声をかける風景でした。ところが昨日は、Kkくん、Yちゃんが『朝の会の時間だよー』と子ども達自らが声をかけあう姿。そして、ほぼ全員が朝の会に集まってきている姿。あぁ、ここがまた一段と子ども達主体の場所になってきているのだなぁ~となんだか感動してしまいました。
毎週木曜日の午前中は旧山郷小学校体育館で遊ぶ日のようです。昨日も満場一致で体育館に遊びに行くことになりました。朝の会はすんなり終わり、移動までの時間、AちゃんとRちゃんがピアノの連弾をしたり(私も途中参入!で3人で連弾~♬)、
残りの子ども達はピアノの椅子からジャンプしてロフトの床の一部になっているネットからぶら下げた紐にタッチする遊びが始まったり。
朝から心地よい自由な時間が流れます。
見ていると、年齢によって椅子の位置を変えてみたり、大きな子は踏み込んだ時に椅子がずれてしまうのに気づき、横長の椅子を縦に配置して再挑戦したり、色々な年の子がそれぞれの挑戦ができるように工夫が見られます。
10時になると車2台に分乗して体育館に向かいました。
体育館の入り口にはみんなが楽しみにしていることが現れるような靴たち…。揃えた方が良いのは分かりますが、子ども達の気持ちが表れているようでなんだかほほえましい~
(※ちなみにロッジではほとんどの子が靴を揃えていたのにも感心しました!)。
早速『オニゴ(鬼ごっこ)』が始まったり、バドミントンやボール遊びを始める子ども達。しばらくすると、AちゃんとRちゃんが『ステージごっこ』を始めました。なんだなんだ、と遊びをやめて集まってくる子たち。年下のKhちゃん、Tnちゃんも『出演者』として巻き込まれていきます。Tgくん、Yくん、Sくんの年下男子は幕の裏でごそごそしているのが気になって気になって…。ステージに上がってお姉ちゃんたちに追い出されたり、幕前にかぶりついたり期待が高まります(笑)。AちゃんとRちゃんはマイク(音は出ない)を持って、MCを盛り上げます。
発表自体は他愛のないものだったかもしれませんが、私の印象ではとても恥ずかしがりなKhちゃんやTnちゃんが嬉しそうにステージに上がっていたこと、恥ずかしそうにしながらもお姉さんの指示に従い『発表』らしきものをしていたこと(最後に記者会見まであった!)、ステージ下の子ども達も皆、何が始まるんだと興味津々で静かに座って見ていたこと、などを見て、子ども達の自然な形の『表現したい』『見てみたい』という欲求がふわりと繋がりあう空間になっていました。AちゃんRちゃんはダンスの練習をしたりしているので、ダンスのステージを見たかったなぁ、というのは大人の余計なお世話かな?この遊びが発展していったら面白いなぁと思いました。
ステージ発表?の後、またほぼ全員でオニゴをしたり、バドミントンのダブルスの試合(スタッフ対こども)をしたり、あっという間に2時間が過ぎてしまいました。
ロッジに帰ってランチタイム。私は昼休憩を利用して子ども達に人気の『塗り絵』と色鉛筆を取りに帰りました。
午後。AちゃんとRちゃんはスタッフの唯ちゃんにネイルしてもらったりメークしたり、おしゃれタイムが始まります。Iちゃん、Khちゃん、Kyちゃん、Yちゃんは早速塗り絵を始めました。つられて男の子たちも徐々に塗り絵に参入。気づけばAちゃんとRちゃん以外全員が塗り絵に集中していました(私も!)。塗り絵は個性が出て面白いですね。几帳面にきっちりと枠をなぞってから塗る子(Kyちゃん)、筆圧高く濃い色で塗っていく子(Tnちゃん)、細かーい図柄に挑戦する子(Kkくん)、カラフルに慎重にゆっくり塗る子(Sくん)、2色で芸術的に塗っていく子(Yちゃん)、どんどん他の図柄に挑戦していく子(Yくん、Tgくん)、先輩の色合いに触発されて真似してみる子(Khちゃん)、こだわりポイントを説明してくれる子(Iちゃん)…寒色系の子、暖色系の子…。
メイクしていたAちゃんが、IちゃんKhちゃんに声をかけて『犯人は誰だ』やトランプをすることに。Iちゃんは塗り絵もしながら上手に付き合っていました。私も仲間に入れてもらいました。途中Tnちゃんもトランプに参加。『犯人は誰だ』⇒『スピード』⇒『七ならべ』⇒『神経衰弱』⇒『誕生日』。途中2組に分かれたり、みんなで一緒にやったり、ネイルしてもらっているRちゃんも加わったり…。遊びって変幻自在ですね。
15:00になると、また子ども達が『掃除の時間だよー』と声がけが始まり、みんな自主的に自分の持ち場につきます。これは少し前からみられる姿ですが、これも感慨深いです…。開校当時から、掃除の在り方は課題だったのです。誰も主体的にやる人がいなくて、おとなが声かけたり、励ましたり、叱ってみたり、提案したり…だんだんスクールの場ができてきて、掃除の仕方も子ども達から提案があるようになり、いくつか試した後、今の形(毎日全員で持ち場を変えながら掃除する)が定着してきています。
とにかく、昨日はサドベリースクールを始めるときに『こうなったらいいな』という形に近くなっているのを感じてとても感動しました。朝の会や掃除といった小さなことかもしれませんが、大きな進歩を感じます。そしてそれが一朝一夕でできたものでなく、紆余曲折しながら徐々に形が定まってきていることに力強さも感じました。日々子ども達に寄り添っている洋ちゃん・唯ちゃんにも感謝!唯ちゃんのたたずまいもとても素敵でした。おとなでも子どもでもない、なんとも魅力的な立ち位置だなぁと感じた一日でした!
改めて子ども達の『やりたい』に満たされた自由な心地よい空間と、7年間の取り組みでの確実な進歩を感じて嬉しくなりました。
文:サポーター 西村早栄子