鳥取遠足に行く人とロッジに残る人

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基本この豊かな自然の新田で過ごしますが、遠足に行ったりすることもあります。

Iちゃんが「鳥取にジオラマ展を観に行きたい!」とKtくんとTちゃんに声をかけて新サ会で提案。

他のメンバーにも声をかけてみると「私も!」「僕も!」と計10人の生徒が遠足に手を上げました。

「汽車とバスの公共交通機関を使って行きたい!」と時刻表を調べて、計画。

鳥取(特に郡部)はモータリゼーション社会で車なしの生活はイメージしにくいです。

会場となる鳥取のイオンモールも普段車で行く子はいるでしょうが、公共交通機関を使って行く機会は少ないかもしれません。

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車で行ったら簡単だろうけれど(活動費も少なくて済むけれど)、Iちゃんは公共交通機関を使うことにこだわりがあるようでした。

確かに車を運転できない子にとっては、公共交通機関を使いこなすことは自分の生活の自由度をあげることに繋がるという側面があるのかもしれません。(休日自分のペースで鳥取に出かけるとか。智頭の町中に出かけるとか。)

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「唯ちゃんに引率してもらいたい。」とIちゃん。

鳥取遠足チームは唯ちゃんと雅ちゃんが引率することになり、僕はロッジ居残り組になりました。

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汽車に乗ったり、バスに乗ったり、歩いてイオンに移動したり。

送られてきた写真を見させてもらったり、子どもたちに話を聞いたりして楽しかった雰囲気が伝わってきます。

「鳥取遠足には行かない!」と行かない判断をしたのは、Sdくん、Tくん、Stくん、Ksくんの男子4人。

「みんなでワイワイ鳥取に出かける」よりも「静かにゆっくりといつものロッジで過ごしたい」という想いが勝ったのだと思います。

僕も過去、割と内向的な少年だったので4人の男の子の気持ちは分かる気がします。

安心・安全な場で平穏に過ごす。

4人は4人でいつものロッジで、のびのびと楽しくいつものように過ごしました。

関わってくれる大人が幸いにも増えてきたので、色々なオプションで行事を柔軟に組み立てられるようになってきました。

保護者さんや周りの大人は「せっかく遠足に行くんだから行ったら良いのに!」「もっと外の世界に触れて、色々な体験をしたら良いのに!」と思ったり、言ったりしてしまいがちですが、いつもの安心・安全な場で過ごす、敢えてその選択をするということにも意義はあるんだろうなと思います。

焦らず、押し付けず、その子をその子として認めて見守れたら良いんじゃないかなと思います。(待って見守るということの難しさをよく感じます。よっぽど手を出して口を出して「指導」することの方が簡単です。)

遠足に行かないという選択をした自分にも、自分の中に積み重なっていく経験というものは在る様な気がします。

ロッジ居残り組はおだやかーな時間が流れていました。

お昼にはタラの芽の天ぷらをして5人で楽しみました。

文:スタッフ 長谷洋介