最近、メンバー(N)が登校途中に行方不明になる出来事がありました。
生憎その日はスタッフ一人体制だったので、スクールから動くことが出来ず、全てのスクール関係者へ情報共有し暫く待つことにしました。Nには逞しいエネルギーと行動力があることを皆知っているので、Nならトラブルに臨機応変に対応してくれている信じていました。しかし、数時間経っても彼の居場所が分からず、少しずつ不安になってきて閉校して捜索活動を提案しようとしていたら、Nがひょっこりスクールに現れました。Nは予約していた乗り合いタクシーを見つけれず、駅から3時間一人で歩いて来ました。彼らしい逞しさと臨機応変だ対応でトラブルを乗り越えたこと、彼が無事でいてくれた事をみんなで祝福しました。
出来るだけ嫌なこと(痛み)が起こらないように、リスクマネージメントをしてリスクを排除することが絶対善であると教えられて育ちました。しかし、痛みの恐れるや不安を起点とした行動の世界では、恐れや不安が消えることはありませんでした。恐れや不安を無くすのではなく、あるものはあると認めて抱きしめてあげれば、恐れは成仏して奥にある無自覚な願いに出会いました。そんな信頼と願いを起点にした世界を、小さなスクールでコツコツと育てています。
追伸。困ったときはだれか周りの人に助けを求めねとNにはアドバイスしときました。リスクマネージメントも大事だよ(笑)。
文:スタッフ 澁谷
写真:秋のスクール周辺