長い夏休みが終わって九月よりまたスクールがスタートしています。
子どもたちも「待ってましたー!」とばかりに登校してきています。
今日は土曜日クラスの事を書こうと思います。
週に1回のクラスです。
普段は地元の学校に通い、土曜日だけ新田にあがってきて時間を過ごします。
友達と過ごすために、週に1回じっくりゆっくり過ごすために、のびのび遊ぶために
それぞれがそれぞれの想いを持って来てくれているように思います。
毎日クラスの子も土曜日に来たりしますので、この前は子ども22人が共に時間を過ごしました。
あいにくの雨だったのですが、夏休み前からはまっているべっこう飴作りに取り掛かる集団があったり(だんだんとコツをつかみ、上手にべっこう飴を作るようになっています。)
鳥大から院生のさあちゃんが来てくれて、趣味という蚕を持ってきてくれて蚕の観察をしたり、1齢虫の餌の桑の葉を取りに行って給餌したり。
次の週は繭になったものから糸紡ぎが出来たら良いねと計画しています。
朝来てから夕方帰るまで、特に決まったプログラムは無く、それぞれが過ごしたいように過ごす場所。
子どもにとってみたら、「何をしていいか分からない」と戸惑ってしまう子もいますが、その戸惑いを通じて自分で何かをつかみ取っていくという主体が生まれてくるのかもしれません。
ここでの時間の過ごし方を見つけて気持ち良く時間を過ごし始める子もいれば、ここじゃない違う場所の方が良いんじゃないかと新田でない場所でその子の時間を過ごし始める子もいます。
何も指示・命令(プログラムが無い、与えない)の無い状況に置かれて初めて「自分は何がしたいんだろう。自分は何が好きで、何をしているときにワクワクするだろう。」と考え、行動していくものかもしれません。
毎回1日が「掃除・片付け」で終わるのですが、その1日が終わった後にスタッフで1日を振り返る時間を設けています。
土曜日スタッフのちゃっしーとも週に1回ですが、この時間に色々とお話をします。
その話の中で「朝来てから、夕方帰るまで子どもたちは指示の無い環境の中ですごく主体的にのびのびと過ごしているけれど、掃除・片付けの時間になるとスタッフ(長谷)が声掛けなんかをしているのが気になりました。」とありました。
毎日クラスの方はどうですか?と聞かれたので、
毎日クラスは子どもたち自らどうしたら気持ち良く掃除できるかどうか考えて、今では3グループ作って、時間になるとそのグループが率先して掃除を始めて、スタッフが声掛けすることは無いですと状況を伝えると
「土曜日でも声掛けを控えて、どうなるか見てみたい。任せてみたい。多少汚くて、月曜日毎日クラスの方からクレームが来たとしても、それはそれで次に繋げていけたら良いと思う。」
ということで、その通りだなと、2週目の土曜日には声掛けを控えて過ごしてみた。
2時35分 掃除の時間が来るというときにはその日1番ドキドキ・ワクワクした。
僕はゴミをまとめて室内の子たちに「ゴミ出ししてきます。すぐ戻ります。」と声をかけてゴミステーションへ出かけた。
帰り道、室内がどのようになっているだろうかとドキドキしながら帰る。
帰るとバラバラだった靴が綺麗に並べられてあった。
毎日クラスのSちゃんとAちゃんが中心になって掃除の呼びかけをしていた。
いつも恒例になっていた僕の「2時35分です。掃除の時間です。掃除・片付けをしましょう。」の声掛けが無かったので
Sくんなんかは「あれ?掃除って全自動になったの?(スタッフの掃除の声掛けが無くなって、自分たちで時計を見ながら判断して掃除を始めることになったの?の意だと思う)」という発言があったりして、それぞれの気付きがあったような気がする。
何も言わずともべっこう飴作りセットを最後まで片づけるUちゃんの姿があったり、掃除機をかけるAくんの姿があったりした。
全ての机を拭いている姿も見られたし、それぞれが率先して動いていた。
もちろん、掃除を一生懸命するグループとあまりしないグループもある。
でも、そういったものも含めて子どもにもっと委ねて、どうしていくか見届けていきたいとその日のスタッフの振り返りで話をした。
平日クラスでは6人ほどでしている掃除だから、20人もいると多すぎる。
もしかしたら土曜日クラスも掃除グループが出来るかもしれない。
そういった動きも全部ちょっと観察していけたら良いなと思える前回の土曜日でした。