春うらら
外で過ごすのに気持ちの良い季節になってきました。
前日の山散策に行く生徒たちに触発されてか、Cちゃんが「洋ちゃんあそこの山登ってみたい」とロッジから見える、広葉樹できれいで明るい感じの山を指さす。
子どもたち(人が)が「きれいだな」「登ってみたいな」と思えるような雰囲気の山ってやっぱりそういう広葉樹で明るくて優しい感じの山なんだろう。色々な木々がバランスを取り合って共存している感じ。多様性ってやっぱり良い。
さて、そんな事で朝の会(9時30分~)が終わってから山探検に出発。
「私も行きたい。」「俺も行く。」と5人の生徒と浅ちゃんと共に午前中ちょっとした山探検に出発。
慣れている子は足の重心のかけかたや体の使い方もスムーズに斜面を登っていきますが、慣れてない子は滑ったり、手を使ったり、木を掴みながら進んで行きます。
途中倒木があったり、1人の子がクロヘビ(シマヘビ)を踏んで蛇が驚いて逃げていくという場面があったりシカの糞がそこらじゅうに落ちていたり、動物が掘ったような穴があったり、ミツバチが飛んでいたり、とちょっとした山登りでしたが色々と物語がありました。
道中休憩しながら「クマが出てきたらどうしよう?」とクマが出てきたときのシミュレーションをしたり、「斜面を滑り落ちたらどうする?」とシミュレーションをしたり。ロッジの中で話するのとは臨場感と緊張感が異なり、みんなで色々想像しながらお話することが出来ました。
なかなかクマに遭遇することもないかと思いますが、備えておくことは大事なことです。
みんなで比較的大きめな声で会話しながら登りました。
広葉樹の森を抜けると尾根に到着しました。
稜線を歩くのは気持ちいいですね。
空も見えて左のヒノキの人工林、右の広葉樹の森のコントラストも面白かったです。
途中大きな石に座って休憩したり景色を楽しんだり。
ロッジからよくコブシの花を見ていましたが、近くでコブシの花が咲いているのを見ることが出来ました。
30分登っただけで結構な景色が見ることが出来ました。もう少し上もありましたが、鬱蒼とした人工林が続く感じでメンバーはその場で満足。
「そろそろ戻ろうか。」と見晴らしの良いところで少し休憩した後に下山しました。
登り30分下り30分で計1時間
プチ探検としては良かったんじゃないでしょうか。
登りも下りも苦労した子もいましたが、それぞれがうっすらと汗を浮かべ良い運動でした。
新田サドベリースクールは、その頂上から日本海と瀬戸内海を一望できる大倉山のふもとに位置し、今後山登り熱がもし高まってくるのならば登ってみたら良いんじゃないかなぁと思っています。
今日も「那岐山のぼりたーい」という意見も出ていましたが、どうなるでしょう。こういうマイナーな山の山登りも面白いものです。
個人的にはもっと山を身近に感じることが出来たら良いなと思っていますが、今回登った5人はどのように感じたでしょうかね。
帰ったら、ロッジではつくしを摘んできたチームがつくしでお料理を作っていました。
春ですね。
季節季節、時期時期によって個人の活動に変化があったり、スクールの雰囲気が変化したり、その移ろいもとてもナチュラルで楽しいものです。
月曜日にはロッジを飛び出して遠足の計画も出ています。
「えーそこに行きたくなーい。」と言っていたHちゃん。「でもロッジに残るのが1人になるんだったらどうしよう。」
過去には「じゃあ休むー。」とか休む選択をする子もいたり、「じゃあ残るチームでこれしようぜ。」とまた違う選択肢を出してきて調整したりする子もいました。
自分で考えて動かないと自分の欲しいものが手に入らないという状況になったりすることもままあるので、厳しい側面もありますが、逆に動いたら自分の思うようなものが手に入ったり、形になっていったりという側面もあります。
色々と鍛えられることが多いかと思いますが、そこに面白みを感じてもらえたらと思って見守ります。
今日Hちゃんがどのような判断をするか楽しみですが、来週の月曜日の事なので、今日急いで調整しなくてはいけません。
どうなるかな。
今日も楽しみです。
【文 長谷洋介】