面白いことを企画する人、その企画に関わる人、出来上がったものが面白そうだからと参加する人。
私たちの日常においても、自分たちは様々な立場で物事に関わる。
ここ新田サドベリースクールでも、自分の思う面白い時間の過ごし方をそれぞれが毎日積み重ねる。Iちゃんは「名探偵コナン」が好きで、スクールでも良くアニメを観ている。
ある日、僕とIちゃんとの日常会話から、「そういえば、コナンの作者って鳥取県出身者って知ってる?」「コナン博物館が北栄町にあるの知ってる?」という話になり、Iちゃんはその事実を知らなかったみたいで、興味を示す。
「サドベリーで提案して行ってみるのも良いかもね。」
そのときはそんな雑談で終わったのですが、しばらく経って、Iちゃんはその気になったみたいで、「ちょっと提案してみようと思うんだけど、手伝ってもらえないだろうか?」と僕に相談があった。
「いつ・誰と・どうやって」行きたいのか、確認すると、「サドベリーで他に行きたい子がいるか聞いてみる」とIちゃん。
ある日の、朝の会の後に、「コナン博物館に行きたいなと思って提案しようと思うんだけど、他に行きたい人いますか?行きたい人は日時など一緒に相談して決めましょう!」と呼び掛け。
その呼びかけに5人の生徒が集まり、Iちゃん含む6人で計画を立てる。
6人で計画を立てて、実際に具体的な日にちが決まり、「この日にちで提案する前に、この日にちで一緒に行きたいと思う人がいるかどうかまた聞いてみよう。」ということにメンバーでなり、手分けして聞きに行ってみると、結局14名全員「行きたい」とのこと。
毎日登校している14名で、遠足の計画を立てました。
Iちゃんは割引券をネットでスクリーンショットして、みんなで1600円安く入館することが出来ました。
大好きで良く見ているコナンの多くの作品であったり、原画であったり、作者の青山先生の仕事場の様子であったり、専用アプリをインストールして出来る特典だったり。
コナン好きなIちゃんにはたまらない様子。
他にもコナン好きな生徒はいて、そんな子たちには大満足な施設だったと思います。
自分が好きなもの、やりたいもの、取り組みたいことに主体的に取り組むときの輝きは素敵です。
「コナンとかあまり知らないけれど、他のみんなが行くなら行く。」
とかいう気持ちで参加の生徒もやっぱりいましたが、どうしてもそれなりにはなるんじゃないかなと思います。(コナンというよりいつも一緒にいる仲間と同じ時間を過ごすという満足感)
主体的に選択し、行動し、実践を積み重ねていくことってホントに尊いことだと感じます。
コナンのクイズに取り組んでマイスター認定してもらったり。
密室トリックについて実際に自分でやってみたり。
声を変える装置で遊んでみたり。
コナンのスケボーの体験があったり。
さすがコナン博物館。
鳥取は水木先生の境港にある「きたろうロード」が有名ですが、青山先生の北栄町の「コナン通り」も1つの名所になっています。
それぞれの先生が地域貢献に果たしている役割は本当に大きく、そして偉大ですね。
青山先生の小学校の卒業文集には「大人になったら私立探偵が主人公の漫画を描く。」とありました。そんな先生の創り出している世界に生徒たちは何を感じたのでしょうね。
午前中たっぷりと施設で満喫し、午後からは近くの道の駅や公園で遊ぶ姿もありました。みんなで集合して「コカ・コーラウェストパークに行かない?」とCちゃんの提案。
直接行くチームと、コナン通りを観光してから行くチームとに分かれて移動しました。
たまには外の刺激も良いよなと毎回大人の僕は思ってしまいますが、感じ方はそれぞれですね。
みんなで遠足というのもいつもと違った刺激がありました。
みんな良い顔してましたよ。
様々な体験をみんなで積み重ねていきたいです。
文:スタッフ 長谷洋介