梅雨らしい気候になってきました。
私たちはそれでも元気に毎日を過ごしています。
割と行事なども積極的に提案され、色々と充実した日々です。
今日はお泊り会。
充実した日々をブログで発信したいなぁと思いつつも、なかなかそれもままならないのが歯がゆかったりしていましたが、お泊りでたっぷりと時間があるのでブログを書いてみようと思います。
6月21日(月)は熊井浜に海遠足へ行ってきました。
Sくんが初めて提案し実現した海遠足(「提案して決める」より)
「海遠足へ行く前に水難訓練をしたいね」、と前回の総合訓練でお世話になった智頭消防署に相談に伺うと、水難学会に所属している中村さんが講師として水難訓練をしてくださることになりました。
6月17日(木)に海遠足に先駆けて、県内のメンバー限定ではありましたが、地元の温水プール「リプル」さんの協力を得て水難訓練を実施することが出来ました。
海・川・プールなど夏に向けて色々と水辺で遊ぶ機会も増えてくる中、どんな事に気を付けたら良いのか、溺れない様にするために気を付けるべきポイント、もし近くで友達が溺れていたらどうしたら良いのか?
そのような問題意識を抱えながら訓練に臨んだので、メンバーたちも真剣そのもの。
訓練の前半は座学でしたが、集中して講師の中村さんの話に耳を傾けている姿が印象的でした。
溺れるときは静かに溺れていくこと
毎年県内で水難事故で亡くなる人がいること
浮き輪や浮遊具で風や潮に流されるケースがあること
ライフジャケットがあればそれが一番安心であること
自分が流されたり溺れたりしたらとにかく浮いて待って助けを待つこと
などなど
来週には海遠足が控えているだけあって、講師の中村さんの言葉の1つ1つが身に染みていく思いでした。
訓練の後半はプールに入っての実技訓練。
着衣訓練は叶いませんでしたが、水着に着替えて、持参したペットボトルを使ったりして仰向けに浮く練習をしました。
まずは、慣れない場所での水の入り方から始まり、その後に仰向けに浮かぶ練習をしました。
「オリンピック選手など泳ぎが得意な人でも溺れることはある。上手く泳ぐのに練習が必要なように、上手く浮くのにも練習が必要なんだよ。」と教わり、みんなで浮く練習をしました。
最初は上手く出来なかった子たちも、ちょっとずつ練習しながら上手になっていく姿が見られました。
ペットボトルの持ち方、ペットボトルでなくても当日現場にあるもの(クツ・かばん・服など)でも浮くことが出来るよというような話もいただきました。
仰向けに浮いて呼吸を確保する感覚。
一生懸命泳いで助かろうとしなくても、一生懸命浮いて待ち救助を待つという事を徹底して教わりました。
人によって、どんどん上達して上手になる子もいれば、仰向けになることに抵抗があって、なかなか仰向けに浮かぶことが難しい子もいましたが、「自分がどれだけ泳げるのか、自分がどれだけ浮かぶことが出来るのか、自分自身で把握して、自分の実力の範囲内で遊ぶことが大事。上手に浮かべなくても今は大丈夫。自分の力量を自分できちんと把握しましょう。」という言葉ももらいました。
5分浮かべたら10分でも15分でも浮かんでいられる。
「まずは5分浮かぶことを目標に頑張りましょう!」と練習しました。
浮いて救助を待つ友達に対しては、
・119番通報をすること
・声掛けをすること
・浮遊具を丁寧に優しく近くに投げてあげること
・励ますこと
などを教わりました。
「15分浮いていてくれたら絶対助けに行くから!浮いて待っていてくれたら絶対助けるから!」と力強くそしてとてもカッコいい言葉もいただきました。
消防士さんカッコいい
レスキューの人カッコいい
救命救急隊の人カッコいい
中村さんは普段は消防士で、1日おきの勤務とのことで、この日は非番の日を私たち新田サドベリースクールの為に訓練をしていただきました。
何かお礼にと、子どもたちと相談して最近スクールで一生懸命頑張っているお菓子を作ってプレゼントすることにしました。
常日頃から色々なスイーツを作っているグループ
3日前から集合して手際よく色々(クッキー3種、マフィン、スコーン2種)と手作りしました。
水難訓練のお蔭で海遠足も、それぞれ危険に対するアンテナが高くたっており、1人ひとりが自信を持って楽しく海遊びが出来ました。
当日は波が少し高かったですが、梅雨の合間の晴れで、気温も高く、本当に海日和な1日でした。
ライフジャケットを家から持参する子も多く、ライフジャケットを着用しながら、波遊びを楽しむ姿がたくさんありました。
波に乗ったり、波に流されたり、飛び込みしたり、砂浜で遊んだり、カニを捕まえて遊んだり
その子その子の力量に応じて楽しむ姿があり、たくさんの笑顔がはじけていました。
海でも、「浮いて待て」を合言葉にみんなで浮いて遊んだり、仰向けになって気持ちよさそうに波に揺られたりする姿がありました。
気温は高め(28度)でしたが、水温は低めで、冷えた体を砂浜で温めたり、砂浜と海とを沢山沢山往復して楽しみました。
提案したSくんもとても楽しかった様ですし、1回提案して自信をつけたのか、また「海遠足を企画する!」と本日も提案用紙への記入に取り組む姿がありました。
出来なかったことが出来るようになる、分からなかったことが分かるようになる
そんな経験を少しずつみんなで積み重ねていく毎日です。
海の日が晴れて良かったなぁ
みんなで一緒に水難訓練を受けれて良かったなぁ
また近々海遠足に出かけそうな気配です。
文:スタッフ 長谷洋介