来年度に向けて

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コロナですね

雪ですね

智頭町の山奥で活動しています。

あまり世間の雑踏とは縁の少ない、自然の雄大さに包まれたような環境で活動していますので、コロナとか感染者数が・・・とかそういったテレビやメディア等の報道にピンと来ないところもあるのが正直なところですが、それでも県や町からのアナウンスで緊張感が伝わってくる今日この頃かもしれません。

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今年は珍しく雪の多い年になっています。

気付けば年があけてあっという間に2月になりました。

ここ新田でもこのスクールを巣立つ子もいれば、新たに仲間入りする子もいたりして、世間の例に漏れずに別れと出会いの季節を感じるようにもなりました。

新たなステージに進もうとしている子もいれば、来年度はどのようにしていこうかと来年度の予算について、昨日は会計係を中心に数字と睨めっこしていました。

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入学してから4年間、会計係を勤めてくれているKくんは新田の財務大臣みたいな存在で、彼が予算案を作ってくれて、それを有志で聞いて話し合うという場になりました。

今年度の様に出来たら良いね!

というのが、来年度のスタッフについて検討した時にスクールとして出した結論ではありましたが、その様に運営しようとすると単年度では150万円くらい不足するというのがKくんの試算。

公的な支援を受けることが出来ずに、純粋に家庭からもらっている学費で運営しているスクールですので、どれくらいの子が利用しているかというのが、単純に収入源に直結するという現状です。

年間で言うと500万円くらいの予算規模で運営していますが、それにはあと5人くらい正メンバーが加入しないと難しいねという結論に達しました。

思ってたように仲間が増えていないことや、正メンバーだった子が準メンバーに移って行ってしまったと言う様な事が影響しています。

何が問題なのかな。

どうしたら良いのかな。

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課題を見極めて、その解決に向けて知恵を絞り、行動していく。

予め用意されている解答はなくて、色々な解決への道筋はありそうです。

正メンバーも準メンバーもこの場所が好きで利用しているというところは共通しています。

嫌々通っている子は一人もいなく、自ら望んで通ってきている子達ばかりです。

誰かが勝手に与えてくれる場でも無いし、何もしなくてもこの環境が当たり前の様にあると言うものでもありません。

実はか細い道をとても危うく、奇跡の様に成り立っている様な場という事が数字を通してイメージ出来る事があります。

その数字を見るか、見ないか。

その場所が好きで続いて欲しいと願った時に、自分たちには何が出来るのか。

形を変えるというのも1つの手かもしれません。

助けを求めるというのも1つかもしれません。

仲間を増やすというのは多くの子が持った共通の1手である様に昨日は感じました。

どうしたら正メンバーが増えるのかな?

正メンバーが準メンバーに流れてしまうのはどうしてだろう?

正メンバーの料金と比較すると準メンバーの料金設定は少し安過ぎるんじゃない?

クラウドファンディングっていうのもあるよね。

そんなお金の話から、

どうして年が大きくなってくると、中学校や高校に進学する子がたくさんいるんだろう?

といった進路の話にも途中なったり。

昨日の午前中はそんな風にお金の話やら、スクールの課題や、勉強との向き合い方やら、色々なお話を聞き合うことが出来ました。

「ただ、遊びに来れたら良いや。友達もいるし。」

くらいの感覚でいると、気付いたらその場所が無くなってしまうかもよ。

という様な気付きがあったり、

自分たちの場所は自分たちが作っているんだ。

という様な当事者意識が少し芽生えたり、

そんなことを生徒たちを見ていて感じました。

そうしたいわゆる「市民教育(自分たちの社会は自分たちで作っているんだ)」という様な機会は貴重だなと感じました。

大人が提供してくれる、居場所的な、そういったものが「フリースクール」「フリースペース」的なものとして定義されるならば、こうしてみんなで自分たちの場所をどうしていきたいのかと話し合い、手作りしていくのが「デモクラティックスクール」的なんじゃないかと、昨日は改めて感じました。

ここの子どもたちの中でも、「友達がいるから」「楽しいから」「遊べるから」とシンプルにそれだけという割合が多くなり、スクールの自治に関して無関心でいると、スクールは消滅してしまう可能性があるのだと思います。

ここを巣立っていった先輩含めて、自分事として、関わり作っていった歴史がそのままスクールの歴史になっていっています。

スタッフとしてもその自治の一端をメンバーの一員として担っていますが、そこを担うのがスタッフだけになってしまったらとても寂しい思いがしますし、意義も薄れてしまうように感じています。

当事者意識を持ちながら、スクールを運営していく。

大変なこともあるし、煩わしいことも多いかもしれませんが、そこに関われるか関われないかは大きな違いだと思います。

関わることが常に是というわけでも無いとは思いますが、積極的に関わっている人が意見を求めてきた時には、メンバーとしてそこに積極的に関わる。

そんな姿勢があったら良いなと思います。

昨日はそんな時間でした。

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私自身を見てみても、所属する集落の自治会、町の自治、県、国・・・

そういったものの多くをみんなで選出した(代議さん)人にお任せして、好き勝手に私生活を送らせてもらっていますが、それでも自分は集落の、町の、県の、国の一員としての意識は持ちながら、トピックによっては積極的に参加したり、求められたら話を聞いたり、意見を伝えたり、決まったことは尊重したり、なんか違和感を感じたらそれを表明したり(しなかったり)・・・という様なスタンスで、積極的にそういった集落の、町の、県の、国の役員さんになってという志は持っていません。

好き勝手に私生活を送るので精一杯ですが、それでもその所属する集団がピンチだったら自分に出来ることはしたいと思っています。

バランスだと思っています。

スクールの運営のためだけに生徒はスクールに通っている訳ではありません。

それぞれの好奇心に応じて、基本自由に遊び・学んでいます。

その環境を担保するのが難しい!となった時にはメンバーが知恵を出し合いながら、戦略を立ててそのピンチと向き合います。

そんな冒険的なスクールです。

昨日は、

・試験的にスクールの開校時間を長くしたい!

・スノボー遠足に行きたい!

という議題の新サ会(スクールミーティング)も午後にありました。

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綱渡り的なスクール運営かもしれませんが、とても野心的で、とても冒険心に富み、とてもチャレンジングな場だなと昨日も改めて感じました。

日本の約99%の子どもたちが「学校」に通っている中で、縁あって新田サドベリースクールに集っている子どもたち。

「学校」で学ぶものとはだいぶ異なるものを学ぶ場だと思います。

多くの子が「学校」に通っているので、「自分も・・・」と不安になることもままあるかもしれませんが、ここで過ごし、経験した学びがいつかどこかでその子の糧となったら幸いです。

何かに思考を寄せたときに、アイディアは生まれてくる。

アイディアのないところに現実は生まれない。

スクールの在籍年数は子どもによってまちまちですが、スクールを離れたとしても、胸を張って次のステージで輝けるように、そんな自信を持って在籍できる、そして卒業出来る場であって欲しいなと願っています。

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文:スタッフ 長谷洋介