まるっと認める

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ここにいる子たちは周りの子たちとホントに絶妙な距離で付き合い日々の時間を過ごしている。

今も2階のロフトで読書をしていたり、下の薪ストーブの横のソファで男の子たちがゲームをしていたり、勉強部屋で英語のクラスが開催されていたり、パン屋にお昼ごはんを買いに行ったり。

その人が今何をしたいか、これから何をしようとしているのかを感じながら、自分もそこに加わりたいと思えば様子を見ながら加わり、離れたいと思えば様子を見てスッと離れていく。

毎日毎日その積み重ねで自分の心が動くところに体を合わせていく。

上手くいくこともあれば上手くいかないこともあるだろう。

満足した1日を過ごせたと満足感のうちに眠る夜もあれば、もっとあーすれば良かったと課題を感じながら眠る夜もあるだろう。

何かを数字で評価するということが全くない環境だから誰かと優劣を競うこともない。得意なこともあれば苦手なこともあるというのをそれぞれに感じながら、まるごと他人を認めていく。

自分にも足りないことがあるということが分かっているからこそ他人の足りないところにも寛容になれる。

かつて自分も出来なかったことを覚えているから、小さい子が出来ないことに対してそっと手を指し伸ばすこともあるだろう。

常に自分は日々どう振舞うべきかを考え行動していく。

誰かに指示されないからこそ余計に自分で考えて行動する。

必要な時に必要なものを取りに行く姿勢がここにはある。

自分がありたい自分に自分の力で近づいていく。

その人をその人としてまるっと認めて関われるこの環境が僕は好きだ。

2018年2月2日

長谷洋介