来年度のスタッフが決まりました。

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新田サドベリースクールではスタッフになって欲しい人も子ども達が話し合い決めていきます。

今年度は初めて現職のスタッフに継続してスタッフをして欲しい。(選挙は無しでそのまま継続)という判断をし、それでも足りない部分を公募し、採用するというプロセスを考え、計画し、実行しました。

(過去の記事「自分たちが良いと思う事を」(11月7日))

毎年毎年行っていた選挙。

そこから得られるものと失うものと、毎年毎年経験しながら、じゃあ自分たちが本当に望んでいるものはなんだろうか?と話し合い今回の様な形になりました。

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有難いことに3人の方に興味を持って頂き、それぞれの方がスクールに足を運んでくださっては私たちと時間を過ごしてくださり、最後の日にはみんなで輪になってお話を聞いたり、質問タイムを設けて色々と質問をさせてもらったりしました。

DSC_3346最初は「週2日スタッフとして関わってくださる人を1名」募集とのことでしたが、3名の方が手を挙げてくださったので、選挙管理委員会で話し合いを重ね「もしスクール生徒が望み、手を挙げて下さった人の了承がとれるのであれば、勤務日と条件を半分にし、2名採用でも良いのではないか」などの話になりました。

結果、双方の合意が取れ、場合によっては2名採用するということになりましたが、「ではどのような場合?」ということで具体的に色々なシミュレーションを行いました。

また投票方法も、過去「どのように候補者に投票するか。」「何票自分で投じることが出来るか?」などで色々思考を重ねた経緯があります。

今回は3人の候補がありました。

採用する人は1人~2人です。

選挙管理委員のメンバーが頭をひねって、考えついた投票・採用方法は以下です。

・1人1票とする。(ただどうしても1人に絞り切れない。この人とあの人にもスタッフとして入ってもらいたい。という時には〇を2個(もしくは3個)書くことが出来る。ただその際には丸の効力としては1/2(もしくは1/3)となること。

・投票の結果1位と2位の差が3票以上だったら、得票の1番多かった方1名を採用することとする。3票未満だったら1位と2位の方2名を採用することとする。

というものです。

1人1票という原則は変わらずに、柔軟にそれぞれの気持ちを反映できるという配慮です。

その分集計がいささか煩雑(分数の計算)になりますが、そのような方法を採用することにしました。

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投票当日、選挙管理委員が方法について説明し、投票用紙を1人ひとり1枚ずつ配っていきます。よく分かっていなそうな生徒にはサポートしたりする姿もありました。

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メンバー全員じっくりと説明に耳を傾け、そして丁寧に投票していく姿が見られました。

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その日すぐに全メンバーの投票が確認され、即日開票作業に移りました。

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結果は2名の方にスタッフとして関わっていただくことになり、残りの1名はスタッフプログラムなどに参加してもらい、今後も継続的にスクールに関わっていただくということになりました。

沢山の人に興味を持ってもらい、そして今後も関わっていただくことになりそうで大変有難いことだと思います。

選挙管理委員会のメンバーも最初から最後までじっくりと丁寧に選挙運営をしていました。とてもいい経験を皆で出来たんじゃないかと思います。

その後行われた、サポーターさんの信任投票も無事に現サポーターさん4名の信任が承認され、引き続き来年度もサポーターさんとして関わっていただくことになりました。

過去、色々な人が選挙で大きな心の負担を感じながら行っていた選挙。選挙とはもしかしたらそんなものなのかもしれないですが、どうしたらより良い形になるのか、自分たちなりに頭で考え、新田サドベリースクールだから出来る選挙の形なんてものを模索していくのもとても良い学びだと思いました。

(最近でいったらアメリカの大統領選挙、今度日本で行われる国政選挙が注目されています。もっとローカルに町議会選挙、町長選挙などにもサドベリーの子ども達は注目する姿があります。小さいころからこの社会の成り立ちについて意識することは面白いことだと思います。)

スクールは社会に巣立っていく前の準備段階だとして、社会とスクールの環境がかけ離れたもので無い方が良いだろうなということは頭の片隅にいつもありながらも、その範囲内でよりベターなものを追求していくことは出来るだろうという想いもあります。

みんなで、トライ&エラー、スクラップ&ビルドの連続かもしれませんが、今回の選挙を終えて、メンバーのなんだか達成感にも似た表情、雰囲気が印象的でした。

自分たちにとって、みんなにとって良いと思えるものを追求していく姿勢が垣間見えます。

文:スタッフ 長谷洋介